ビーフストロガノフ

あるカップ麺のコマーシャルで,お見合いの場面で

男「得意なお料理は?」
女「ビーフストロガノフ...」
という会話をする,というのがあった.この後,女の友人たちが乱入してきて,ビーフストロガノフどころかそのカップ麺しか作れないことを指摘すると,なぜか男が「素敵だ!」となってしまって,友人たちが悔しがる,というオチになっている.「ビーフストロガノフ」は,このコマーシャルでカップ麺の対極の料理として扱われているように,いかにも複雑で高級そうな名前をしている.

しかし,実際のところはビーフストロガノフは「洋風牛丼」ともいえるもので,スープを出来合いのもので済ませれば,煮込む時間も短く案外手軽な料理である.ネットで調べてみても,「意外に短時間で簡単にできる料理」と紹介しているサイトが多い.

名前の印象による影響というのが,いかに大きいかわかる.学者の端くれとして,名前に惑わされず,本質を見抜くことを常に心がけたいものである.

(02. 8. 24)

[追記]インターネットでビーフストロガノフを検索すると,いろいろなレシピが出てくるが,そのほとんどはトマトを使っている.しかし,ロシア料理としては,やはりトマトを使っていないものが本当ではないだろうか.1990年秋にモスクワに滞在したとき,トマトはめったに見なかったし,あってもとても高価であった.