講義中の飲み物

ここ数日,続けざまに2つの学会に行ってきた.「学会に行く」という表現はよく使うが,あまり正確ではない.「学会」とは,ある分野に関係する研究者たちが集まって作る組織のことであり,「学会に行く」とは「学会が主催する研究発表会に出席し,講演を聴いたり,自分が講演をしたり,他の研究者と意見交換をする」という意味である.

したがって,ここ数日いろいろな講演を聴いていたわけだが,そこで気になったのが,席にお茶のペットボトルなどの飲み物を置いて,飲みながら話を聞いている聴講者が増えたことである.以前は,講演を聞いているときに飲み物を飲んでいる人はほとんどいなかった.

実は,大学での私の講義でも,以前は飲み物を飲んでいる学生を注意していたが,今年から注意しなくなった.私語は周りに迷惑だが,飲み物を飲んでいても迷惑にはならないからだ.

あっという間に「茶髪の学生が増えた」から「茶髪でない学生のほうが珍しい」になってしまったように,習慣や常識もどんどん変わってゆく.だが,講義中に食事をしている学生がいたら,やはり注意すると思う.現在のところは,だが.

(01. 9.23)