肥満は心の病か

前回からしばらく間があいてしまったが,肥満の話が続く.

前回,「私の身長だと標準体重は73kgで,1日の標準摂取エネルギーが2000kcal」と書いたが,私は身長182cmで,かなり大柄なほうである.その身長だから1日の標準摂取エネルギーが2000kcalなのであり,ふつうの身長の人ならば標準摂取エネルギーはもっと少ない.

ところが,コンビニの弁当を見ると,幕の内弁当でも800kcalくらいで,とんかつ弁当ならば1000kcalを超える.「大盛り焼肉何とか弁当」といった類になると1200kcalを超えるものもある.つまり,肉体労働や激しいスポーツをしている人以外は,朝昼夕それぞれにこの手の弁当1つずつを食べたら,完全に過剰ということになる.

肥満は心の病だという考え方がある.必要なだけの食べ物を食べれば,満腹感を感じて食べるのをやめるというのが,本来の人間の機能であるはずだ.ところが,心の障害のためにそれでも満腹感を感じず,過剰な食べ物を食べてしまうから肥満になるのだ,というのである.

心の障害とは,つまり「贅沢に対する欲望」ということになる.コンビニ弁当の主流がそのような「過剰エネルギー弁当」だということは,日本人の大半が欲望にとりつかれているということなのだろうか.セブンイレブンの250円弁当ならエネルギーは低い.だが,正直言って私もこれでは不満で,「過剰エネルギー弁当」でないと満足できない,欲望につかれた者の一人である.

(01. 9. 5)

[追記]私のダイエットは今のところ順調で,開始から3週間で4kg減量した.しかし,減量速度はだんだん落ちてくるはずなので,これからが正念場である.