広島県の自民党総裁選

長らく「座観雑感」を書くのをサボっていたので,ずいぶん前のできごとについて書くことになってしまった.

私は広島県で働いている.広島県の自民党総裁選では,一般の党員の投票は行われず,県連の幹部だけによる投票が行われ,予想通り地元の亀井静香氏が圧勝した.テレビのニュースでインタビューされていた幹部党員が,「なぜ亀井氏に投票したのか」を聞かれて

「地域性」

と答えていた.

亀井氏を支持する理由が,亀井氏の提案している政策を支持するから,というのならわかる.政策の実行能力が信頼できる,というのも,まあ納得がいく.しかし,「地域性」が理由だとしゃあしゃあと答えるとは,まったくあきれたものだ.いったいどういう役職を選んでいるのかと問いたい.日本全国規模の自民党の総裁を選ぶのであって,広島県連会長を選ぶのではないのだ.

かつて,広島県出身の池田勇人首相は,広島県からの陳情団を「自分は日本の総理である」と言って追い返したといわれている.ちょっとは思い出してほしい.

(01. 6. 11)