以前，エジプトのルクソール遺跡で，過激派が観光客を多数殺害するという事件があった．新婚旅行の日本人も何組も殺害されたので，記憶されているかたも多いと思う．あの事件のニュースで，事件の背景の解説として「過激派は，外国人観光客を『自分たちの文化を土足で踏み荒らす者』と見ている」というものがあった．そのときは，その解説の意味はあまりよくわからなかった．

ところで，最近日本国内で，なぜだか知らないが，行儀の悪い若い白人を見ることが多い．先日も岡山城天守閣で，不真面目な態度で大声で笑いあいながら展示を見て歩いている高校生くらいの白人の団体を見た．今日も映画館で隣に座った白人が足を組んで，私のひざに靴の裏をつけるので，どなりつけて足を払いのけてやった．そういう不愉快なことがあるにつれ，さっきの解説の意味がわかってきた．

しかし，われわれも外国に行ったら彼らの立場である．その国の文化を軽んじるような態度は，決してとってはならないと強く思う．彼らは，まさしく反面教師である．

（事件に遭った観光客が，そのような態度だったのではないかと言っているわけでは決してありません．念のため）

(01. 5. 1)

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