「砂糖と塩を間違えて,料理がどうこう」という話は,昔から笑い話のネタの定番になっている.この間も,アニメの「サザエさん」で,ワカメちゃんがカレーを作るときに砂糖と塩を間違えて...という話になっていた.
しかし,砂糖と塩を間違える人って本当にいるのだろうか.
砂糖と塩は,同じ白でも,粒の形や密度の具合(私の仕事の画像処理の言葉でいえばテクスチャ特徴)が異なる.つまり,舐めてみなくても目でみて区別できるはずだ.
砂糖と塩の話が皆が知っている話だからといって,それが本当の話だとは言い切れない.「皆がありそうだと思うこと」と「実際にあったこと」とは異なる.PL法の件で話題になる「電子レンジに猫」事件は実際の事件ではないらしいし,最近では「大正天皇の遠眼鏡事件」の真相を追求している本が話題になっている.
醤油とソースを間違えたことなら,私も何度かある.最近は目で見て,あるいは匂いで区別できるようになったが,子供のころは食卓においていたビンの形で区別していた.我が家では醤油のほうが大きいビンに入っていたが,食堂等ではたいていソースのほうが大きいビンに入っているのを知ったのは,新鮮な驚きであった.私の父は,家の食卓でよく醤油とソースを間違えていたが,そのたびに「世間ではビンの大きさが逆なんだ」と言い訳していたのを思い出す.
(01. 1. 20)
[01. 1. 25追記] 以前「というわけで,間違えたことがある,という方,ぜひお知らせください.」とここに書いておいたら,さっそく「先日弟がコーヒーに間違えて塩を入れました」というメールを下さった方がありました.ありがとうございました.